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引分の価値について

久々更新してみます。
「引分」について考えてみようかなと。

TCGの歴史は約20年。TCGにおけるスイスドローの得点体系は
勝ち3点
引分1点
負け0点
という点数体系が主流でした。スイスドロー方式を行っていたチェスの世界では
勝ち2点
引分1点
負け0点
という点数体系で行われていたりすることも多かったようですが、TCGにおいては引分けの価値を勝ちの半分以下に抑える目的もあってか、勝ち3点引分け1点が定着してきたものと思われます。

しかし、TCGの世界においてこの当たり前と思われていた常識が変わりつつあります。引き分けが確実に嫌われてきています。ここ数年、ブシロードさんをはじめとする各メーカーさんが、両者引分0点を店舗大会で推奨し始め、公式大会でも0点とするようになりました。ブシロードさんの統一レギュレーションでオポ計算の値よりも時間切れマッチの回数が少ないほうが上位と定義づけもされるようになりました。
例として「9点・引き分け1回・オポ50」の参加者よりも「9点・引き分け無し・オポ40」の参加者の順位が上の扱いとなります。
ガンダムウォーネグザでも3本制という違いがありますが、勝ち4点・引分け1点(2本選手のうち本とったら1点)という点数体系で負けても1本とれば1点獲得できるということもあり、相対的に引分けの価値を下げています。
そして2013年に入り、ヴァンガードで時間切れ両者敗北0点という措置が取られ始めます。順位計算において引分け両者0点と違いがあるかないかは別として、「両者敗北」0点という言い方自体にインパクトがあります。
そして、2013年夏、ジーククローネでその流れがさらに一歩進みます。引き分け0点・負け1点。という新たな領域に踏み込んでいます。引き分けるぐらいなら潔く負けろ!と読み取れなくもないこの点数体系。斬新です。
そしてアンジュヴィエルジュでは勝ち点が1点で定義されました。どういうことかといいますと、引分けが0点とする時点でオポ計算等をするにあたって勝ち点が3点の意味がないからです。1点でよいのです。慣れが必要ですが、店舗の方々にとっても計算するうえで勝ち3点よりも1点のほうが楽なのです。

何故ここまで引分けは嫌われてしまったのでしょうか?語弊を恐れずに書くと
・引き分けを含めて駆け引きをじっくりと楽しむことを推奨するゲームが少なくなってきている。
 ⇒手軽で短時間で遊べるTCGを求める層が増えている。3本制⇒1本制の流れとも言えます。
・じっくりと楽しむ=デュエルスペースを占有してしまい店舗負担が高まる⇒店舗が嫌がる。
 デュエルスペースの占有に関してはダブルエリミネーションという強制ドロップの方式も関係しています。
・引き分けることでプレイヤー両者もやもや感が出てしまうことがある。
 ⇒そのTCGに対する不満につながりかねない
・意図的な引き分け狙い。遅延の横行。
 ⇒対戦していて楽しく感じない。

それらの事象を避けるためにレギュレーションからのアプローチを行うメーカーが増えてきた。ということが言えるのではないかと思います。

引き分けは勝ちではないが負けと同じなのか?
「勝てなかったという点では同じ」という処理でユーザー的にも違和感の出ない・TCG自体の楽しさにマイナスの影響を与えないのであればよいのかな?とは思います。

引き分けることに価値を見いだせ、且つ対戦したユーザーが互いに不満を持たないTCGがあれば勝ち3点・引き分け(両者勝利)3点なんていうものが出てきてもよいのでは?とも思ったりしました。

ではでは…
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