スイスドローにおけるライン設定についてのちょっと深いお話し
最近、スイスドローのライン設定に関していろんな方々から聞かれることが増えていたりします。
本来スイスドローは全勝者が1名以下になるところまで回戦を進めて1位を決めるという目的があったりするのですが規定回戦数を行ってから上位〇人を決勝トーナメント進出者とする予選的な使い方も頻繁に行われているのが実情です。会場使用時間等の都合も気にしつつ、参加者が不満に思わない予選突破ラインの設定についての判断は重要だったりします。
で、以下
-----------------------------------------------------------------
スイス式イベントにおいて推奨されるラウンド数
参加人数 スイス式ラウンド数
17-32 5
33-64 6
65-128 7
129-226 8
227-409 9
410+ 10
-----------------------------------------------------------------
(部分抜粋元:マジックイベント規定)
この人数はどういう基準?という話については過去にまとめている人が複数いらっしゃいます。全勝と1敗で8人以下、言い換えるとトップ8に1敗の人が残れるというライン設定であろう。ということでほぼ間違いないと思います。
で、詳細さらに突き詰めてみました。確率論的にはその人数に収束していくと思いますが、実際のことを考えると少々値が違ってくるのかなと。運営想定上、絶対的な保証を求められるケースもありますのでそのあたりを探ってみたいと思います。
キーワードは「階段対戦」です。スイスドローの対戦において、常に同じ得点同士で戦っていけるとは限らず同じ得点帯の人が奇数の場合、全勝と1敗の対戦など得点帯の異なる人同士の対戦が発生します。運営的にはよりよい成績の人が1名でも多い状況を考えないといけませんので「階段対戦が発生した場合、崩れない」(=得点上位者が勝ち残る)というケースで考える必要が出ます。
以下、「階段対戦が発生した場合、崩れない」前提のケースで計算してみます。
4回戦 24人
5回戦 44人
6回戦 76人
7回戦 128人
8回戦 224人
9回戦 384人
10回戦 736人
11回戦 1312人
・・・・
となります。
が、実は1つだけ例外のパターンを考える必要があります。最終戦だけ「階段対戦が発生して、崩れてしまった」ケースの方がラインの人数が増えるケースもあり得るのです。この場合も考慮すると以下
4回戦 24人
5回戦 40人
6回戦 72人
7回戦 128人
8回戦 224人
9回戦 384人
10回戦 736人
11回戦 1312人
・・・・
となります。
例)参加44名 5回戦の場合
4回戦終了時点で全勝3人 1敗11人のケース。
最終5回戦の上位卓は以下のようになります。
全勝-全勝
全勝-1敗
1敗-1敗
1敗-1敗
1敗-1敗
1敗-1敗
1敗-1敗
階段が崩れなければ
全勝-1敗
全勝-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
となり、全勝2名・1敗6名となり8名に収まり問題ありません
しかしながら最終戦階段が崩れるとどうなるか?
全勝-1敗
1敗-1敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
となってしまい、なんと全勝1名・1敗8名で1敗以下が8名に収まらなくなってしまうのです。5回戦で1敗以上を上位8名に含めたい場合、参加者41名~44名の場合上記のように稀に9名となる可能性が出ます。
ちなみに、44名の場合で階段発生時で勝ち負けの確率を50%とした場合、上記のようなケースが発生するのは引き分け発生確率0%の状況下において12.5%程度です。
12.5%というのは1本制で引分け0点のTCGにおいては実は無視できない結果だと思います。
参加者の皆さんの為に如何に不満の出ないライン設定を行えるのか?
このあたりも運営上重要なポイントとなってきているのではないかと思っています。
久しぶりに書いてみました。
ではでは。
本来スイスドローは全勝者が1名以下になるところまで回戦を進めて1位を決めるという目的があったりするのですが規定回戦数を行ってから上位〇人を決勝トーナメント進出者とする予選的な使い方も頻繁に行われているのが実情です。会場使用時間等の都合も気にしつつ、参加者が不満に思わない予選突破ラインの設定についての判断は重要だったりします。
で、以下
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スイス式イベントにおいて推奨されるラウンド数
参加人数 スイス式ラウンド数
17-32 5
33-64 6
65-128 7
129-226 8
227-409 9
410+ 10
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(部分抜粋元:マジックイベント規定)
この人数はどういう基準?という話については過去にまとめている人が複数いらっしゃいます。全勝と1敗で8人以下、言い換えるとトップ8に1敗の人が残れるというライン設定であろう。ということでほぼ間違いないと思います。
で、詳細さらに突き詰めてみました。確率論的にはその人数に収束していくと思いますが、実際のことを考えると少々値が違ってくるのかなと。運営想定上、絶対的な保証を求められるケースもありますのでそのあたりを探ってみたいと思います。
キーワードは「階段対戦」です。スイスドローの対戦において、常に同じ得点同士で戦っていけるとは限らず同じ得点帯の人が奇数の場合、全勝と1敗の対戦など得点帯の異なる人同士の対戦が発生します。運営的にはよりよい成績の人が1名でも多い状況を考えないといけませんので「階段対戦が発生した場合、崩れない」(=得点上位者が勝ち残る)というケースで考える必要が出ます。
以下、「階段対戦が発生した場合、崩れない」前提のケースで計算してみます。
4回戦 24人
5回戦 44人
6回戦 76人
7回戦 128人
8回戦 224人
9回戦 384人
10回戦 736人
11回戦 1312人
・・・・
となります。
が、実は1つだけ例外のパターンを考える必要があります。最終戦だけ「階段対戦が発生して、崩れてしまった」ケースの方がラインの人数が増えるケースもあり得るのです。この場合も考慮すると以下
4回戦 24人
5回戦 40人
6回戦 72人
7回戦 128人
8回戦 224人
9回戦 384人
10回戦 736人
11回戦 1312人
・・・・
となります。
例)参加44名 5回戦の場合
4回戦終了時点で全勝3人 1敗11人のケース。
最終5回戦の上位卓は以下のようになります。
全勝-全勝
全勝-1敗
1敗-1敗
1敗-1敗
1敗-1敗
1敗-1敗
1敗-1敗
階段が崩れなければ
全勝-1敗
全勝-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
となり、全勝2名・1敗6名となり8名に収まり問題ありません
しかしながら最終戦階段が崩れるとどうなるか?
全勝-1敗
1敗-1敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
1敗-2敗
となってしまい、なんと全勝1名・1敗8名で1敗以下が8名に収まらなくなってしまうのです。5回戦で1敗以上を上位8名に含めたい場合、参加者41名~44名の場合上記のように稀に9名となる可能性が出ます。
ちなみに、44名の場合で階段発生時で勝ち負けの確率を50%とした場合、上記のようなケースが発生するのは引き分け発生確率0%の状況下において12.5%程度です。
12.5%というのは1本制で引分け0点のTCGにおいては実は無視できない結果だと思います。
参加者の皆さんの為に如何に不満の出ないライン設定を行えるのか?
このあたりも運営上重要なポイントとなってきているのではないかと思っています。
久しぶりに書いてみました。
ではでは。
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